ぶっ飛んでる

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「けーすけ、時間やで」 「おぉ、わかった」 タバコの火を消しながら俺は言った ――次の授業なんやっけなぁ… そう思いながら松原の後を追う 俺たちは今、学校の裏の竹やぶで日課の一服を終えたところだった 昼休みが終わって、後は午後の授業をこなすだけである 午前中は比較的楽な授業ばかりだったので体調はバッチリだ(楽な授業というのはよく寝られるということである) 「なぁ、次なんやっけ?」 「物・生やろ」 松原が答えた こいつは結構長い付き合いで、かれこれ5年以上仲良くしている。親友は誰と言われたら多分こいつなのだろう 「じゃあ俺は物理かぁ。今日は楽やなぁ~」 「うっさいわアホ。俺は生物やからダルいんじゃ」 「へへへ、お前が選らんだんやからしゃあないやろ」 物理はお爺ちゃん先生が担当なので比較的楽なのだが、生物担当の先生は面白いのだけれど厳しい授業で有名だった。まぁ、俺はそんなの関係なく生物が嫌いだったので選ばなかったのだが… 教室まで帰ってカバンを持って松原と別れた 物理は別の教室でやるので移動しなければならない。階数が違うので結構遠いのが面倒だったりする 受ける人数も少ないので席は自由だった。俺は窓際の空いてる席に座った ――今日も綺麗な青空じゃあ、暑すぎて困るわ 俺は授業中しょっちゅう空ばかり見てた。空を見るのが好きだった 晴れの国、岡山というだけあって、岡山は雨が少なく綺麗な空がよく見えた。夜も星がよく見える。俺が空を見るのが好きなのもそのせいかもしれない いつもならここで昼寝に入るのだが今日は元気だったので勉強することにした お爺ちゃん先生が嬉しそうにこっちを見ている。この先生の担当になってから俺は物理が好きになった気がした ――勉強して喜ばれるのはいい気分じゃな… 頭の中で昨日聴いたお気に入りのバンドの新曲を流しながら、俺は次の問題に取りかかった
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