鬼骨街

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狭喜の母親や、狭喜を包み込むと 「優しい子……でも父さんは、罪を犯した……自分の欲の為に、あなたや街のみんな全てを巻き込んで、一杯人を殺して……だから父さんは許されはしない……」 陽炎の母親の腕を掴み顔を上げた狭喜は 「じゃあ狭喜も、狭喜も一杯、罪を犯していたよ……父さんと同じだよ……父さんだけの罪じゃあ……」 母親は顔を横に振る 「さきの罪は、父さんの弱さが呼んだの、父さんは一度でもあなたを信じなかった、あなたが元に戻ることを疑った……鬼の力を奪い、あなたを異形に変え、地獄まで再現したのに……だからあなたの罪は父さんの罪なの……私は今、消えかけた父さんと一緒、だからわかる……あの人は、自分の罪を誰かのせいにして逃げる人じゃない……だから……ねっ……さき……」 母親の横に黙っていた父親も、狭喜を見つめ笑顔を向けた…… 「父さん……母さん……」 剣を支えに田村麻呂も狭喜の横に来て、肩を叩き 「一緒に歩いてやるよ……そう言っただろ」 「田村麻呂……」 「最後だ。目一杯泣いとけ、誰もお前を責めないよ……」 田村麻呂に抱きつくと、狭喜は両親との今生の別れに泣きわめいた
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