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カァーッ
カァーッ
サービスエリア下の杉林に落ちた骨は
カラスの餌となり
複数のカラスにつままれていた
一匹のカラスが骨に嘴を差し込んだ時
<呼べや神様集えや神様。骨をもって、肉をもって>
何かが骨の中からカラスの嘴にとりつき
まるで引きずりこむように
カラスを砕いていった、
<足りないものは、前から借りへ、足りないものは、奪ってしまえ>
まるで食べるとき合掌の様に
骨の中から声をだしながら
一匹
また一匹と
骨はカラスを砕いていった
やがて砕かれたカラスの肉は
骨に集まっていき
<呼べや神様、集えや神様、ゆらゆらゆらゆら>
子供の背だけ程の
<何か>がうまれた
生まれた<何か>は
ゆっくり杉林を街へ向かって歩いていった。
<神様遊びましょう
神様遊びましょう。肉を持って、骨を持って
ゆらゆらゆらゆら、由良べ由良べ
骨を持って………
肉を持って……………>
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