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そんな笑顔で見つめられたら
照れるだろーがコノヤロー。
「アナタ名前は?」
彼女はシャンパンを一口飲むと、名前を聞いてきた。
雛「私は、神無月 雛」
「雛ちゃんかッ!!可愛い名前だなぁッ」
雛「アナタは?」
由「私は、春日井 由(カスガイ ヨリ)」
雛「あの、春日井コーポレーションの?」
由「そうそう、良く知ってるねぇ。雛ちゃんは、有名ファッションデザイナーの神無月だよね?」
雛「アハハッ…まぁね」
由「雑誌とかあんまり読まないから分かんないけど、モデルやってるよね!?」
雛「うん。なんか恥ずかしいな…」
自分の親が作った服を着るというのが、私にとっては恥ずかしいモノとなる。
由「格好いいなぁ」
由は楽しそうに微笑みながら、シャンパンをあっという間に飲み干した。
雛「凄い飲みっぷりじゃんッ」
由「今から用事があんだよね」
雛「用事?」
由「イェス。じきに分かるさ」
由はナイスな発音で返事をすると、手を振りながら人混みの中へと走っていった。
雛「元気な子だなぁ…」
苦笑混じりに呟けば、ある事に気付く。
雛「気持ち…わる…」
口を押さえ、冷や汗をかきながら大広間を飛び出した。
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