第一話

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雛「嫌だぁあ!!気持ち悪ぃいッ!!触るなッ!!変態ッ!!大根ッ!!」 何やら訳の分からない言葉を叫ぶ。 そしてブンブン腕を振り回せば、相手の手は離れていった。 雛「……ぬをぉおッ!!」 その隙に、奇声を発しながらズイズイ後退りをする。 「おい…壱…」 私の腕を掴んでいた男は、無表情な男に話しかけた。 壱「………なに?」 「今コイツ、気持ち悪いつったよな?」 壱「……言ったんじゃない?」 「おいブス、誰が気持ち悪いって?」 雛「お前しかいねェだろ!!バーカ!!」 「テメェ…俺を知らねェのか?」 雛「アンタなんか、見た事ないし!!」 壱「楓…落ち着きなよ」 壱と呼ばれていた人が、私の胸ポケットからブーケを抜き取った。 楓「………チッ…新入生か…」 雛「……新入生です…」 少々弱気になる。 だって目つきが怖いもん。 一瞬瞳孔開いたもん。 楓「おい…ブス」 雛「何だ…大根」 楓「おまッ…一発いくぞ」 壱「……楓、始まっちゃうよ?」 楓「あぁ、分かってる。おいブス、俺の名前は五十嵐 楓(イガラシ カエデ)だ。覚えとけ」 雛「やだよ、面倒くさい」 軽くあしらってやる← ある意味自殺行為だよね。
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