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…って、…え?
「…海外…?」
あれ、もしかして。
ソレをいいにきたのか?サチコ。
でも俺の顔見ていえなかった?俺がヘコんでたから?
…、あ。
さっきのサチコのセリフを思い出す。
『その頃に私がまだ、あんたの面影消しきれてなくて誰も好きになれなかったら…』
『他の誰よりもあんたの幸せ願ってるのは私だってこと、忘れたら刺し殺すわよ』
サチコ。
お前は、なんて男らしい女なんだ。
そして俺は、なんてバカなんだろう。
サチコなりの精一杯の愛の言葉を受け流してた…!
「ココは俺がおごっといてやるから行け。今本当は行こうとしたんだろ?邪魔して悪かったな」
立ち尽くす俺の肩を叩いた色男…このやろ、セン。
お前どうしてそんないい男なんだ。
俺はそのまま二人の肩をがしっとつかんで抱きしめた。
「へっ?」
「おい」
二人の声はそれぞれだったけど。
「ありがとう!!!!」
俺は走り出した。
カッコウなんかつけてられるか!
走れ、俺、風になれ!
行き行く人が振り返るけど、向かうところはただ一つ。
「サチコ!!!!!」
ヘタレでごめん、鈍感でごめん。
でもやっぱ俺は、お前じゃなきゃ駄目みたいだ。
だって気が付いたんだ。
ナギとサチコ、全然にてないって。俺が勝手に思い込んでたんだってことに。
驚いて振り返った君の顔が、花が咲いたみたいに綺麗に見えたこと、俺は絶対忘れない。
なあ、サチコ。
俺たち、もっといっぱい話そうな?
バカみたいな話も、いっぱい。
俺もカッコつけるのヤメるから、お前もやめろ。
なあ、サチコ。
やっぱ俺、お前じゃなきゃダメなんだ…
20070918
灯紗
🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱🌱
親指に急に、閃きのカミサマが降りてきました(笑)
不定期連載になりそうですが、タイプはたぶん、『あの空にむかって』と同じで、一作品ずつなかんじだと思います😃
読んでくださりありがとうございました🌱
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