~お茶会~

4/9
前へ
/41ページ
次へ
20:00… 「ダン~…変じゃない?💦」 アリスはロリ服を着てきた。 ロリ服って言うか…物語の主人公のような。 「大丈夫だって。  行くぞ。」 俺はアリスの手を取り、裏庭へ。 「あ…」 「どうした?」 「…ジャックさん…」 アリスはジャックのところに歩み寄る。 ダンは面白くなさそうに、その光景を見て、アリス達に背を向けた。 「アリスさん…」 「こんばんわ…」 何だか、畏まってしまう。 久し振りに会った気さえしてしまう。 ジャックは司書服ではなかった。 彼も、ドラキュラ伯爵の仮装だろうか。 ダンとは違い、紳士的な雰囲気が漂う。 「可愛いですよ、似合ってます」 ジャックはやっとにっこりと笑った。 アリスはその微笑みが余りに優しく、甘く…とろけてしまいそうな感覚に陥る。 「ありがとうございます…  ジャックさんも素敵ですよ。」 アリスも精一杯の笑顔で笑った。 「…彼は良いんですか?」 ジャックは笑顔を絶やさずにそう言った。 アリスが振り向くと、ダンは既に他の女の子と話をしていた。 アリスはまたジャックに向き直り、肩を竦めた。 「ジャックさんはZクラスなんですね」 「はい」 アリスさんがいたから。 「あ、そうそう。」 ジャックは思い出した様に、目を開いた。 アリスは顔を覗き込む。 「席がえがありますから。  アリスさんは初めてでしょう?」 「はい…席がえですか…」 アリスはちょっとガッカリしたようだ。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

20人が本棚に入れています
本棚に追加