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「あぁ、ドゥーンじゃん」
隣のダンはドゥーンに話しかける。
「知り合い?」
アリスはダンを見た。
「あぁ、俺との成績はどっこいどっこいだな」
と ニタリ と笑う。
ドゥーンは焦ったようだった。
「そんな他子紹介は望んでないよ」
「でも、今のは自虐的だね」
にっこり笑って目の前のジャックは言った。
「テメェにゃ関係ねぇよ。」
「ダン、司書さんに喧嘩売ってどうする気だよ」
ドゥーンはダンをたしなめる。
ダンとドゥーンは±0の関係の様だ。
「ドゥーンさんの学部は…?」
不穏な空気を割ってアリスが会話に入る。
ドゥーンさんはニパリと笑った。
「ルートさんと一緒の学部です」
ドゥーン、ルートは理数
ダンは文系…アリスもだけれど
やっぱり、持ちつ持たれつ、って感じの様だ。
「さぁ、アリスさん。
お茶を飲みましょう」
そう言って、カップに紅茶が注がれる。
「お砂糖は?」
「あ…二つで…」
アリスはうろたえながら言った。
横でダンがチョコレートケーキを手掴みで食べている。
「アリス、糖尿になるぜ」
ダンは下品に笑った。
アリスは まぁ と腰に手を当てる。
「デリカシーがホントに無いのね。
それとねぇ…」
アリスが言い掛けたその時、ダンは口を挟む。
「それと太るぜ」
「こら、ダン!
すみません、アリスさん」
ドゥーンはアリスを宥める。
「ホント、呆れた。」
アリスはツンッとそっぽを向いた。
ダンは相変わらず ニヤリ ニヤリとしていた。
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