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小半刻(15分)程歩き、大通りに出た。
突然、平吉は歩を止めた。
前方に坊主頭の浪人が立っていた。紺色の羽織袴姿で二刀を帯び、前方に立ちふさがった。
平吉『…旦那、あれは…。』
心配そうに平吉が富田を見た。
富田『…わからん。とにかく行かねば。』
歳は40ぐらいであろうか。上唇の上に立派な髭が生えていた。
富田『何者だっ!!』
富田が強い口調で推何した。尋常じゃない殺気を男から感じたのだろう。
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