序章

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平吉の背中が赤い布を巻いたように、出血していた。 平吉『ち、ちくしょう。』 ヨロヨロとした足取りで平吉は走った。前方に川が見えていた。 あれを渡れば!! 平吉は目は霞みつつあった。 石原『俺にやらせろ!!』 平吉の背後を石原が襲った。上段から真っ向に平吉の頭を割った。骨肉を断つにぶい音がした。平吉の頭から血飛沫が上がり、平吉は脳漿を撒き散らしながら転がるように倒れた。絶命である。 石原『他愛もない。』 石原は懐から手ぬぐいを取出し、返り血を拭き取りながら、ぼそっと言った。 血糊を取り、刀を鞘に収めると、四人はその場を離れた。
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