記憶のカケラと真実の鎖

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目の前の三谷が溶けるように消え、白い大きな扉、巨木の生える町―。 一面の、火の海。 その真ん中にいるのは…。 黒衣の、人間。 前に三谷の家に行ったときに見た、『魔導士』の姿。 遠目に見ているから顔つきは分からない。けれど俺や三谷と大して変わらないくらいの大きさ。 (早く逃げないとまずいぜ?) (火傷するかもよ?) …美鶴は気付いていない。 『それが自分自身』という真実に。 "幻界"(ヴィジョン)という世界の存在に。 そのときから亘がいたコトに…。
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