82人が本棚に入れています
本棚に追加
「―かわ?…あしかわっ」
バチン!と音がするような衝撃に襲われて周りを見渡せば、目の前には俺を怪訝そうに見る三谷。
「…大、丈夫?」
「あ…ああ」
「どうしたの?」
「いや…別に」
「本当、に?」
三谷の手が俺の手に重なる。
再び、フラッシュのようにくるくる、変わる光景―。
…突き抜けるような、青空。
(今までに見たことのないような)
滑らかな氷上の上に立つ、一人の―子供。
手に何か持っている。
…泣いて、る?
(ああまた、泣いている)
(何で、また一人になんてさせたんだ俺は)
「…っ!?」
気がつけば、俺は三谷の手をはらっていた。
最初のコメントを投稿しよう!