記憶のカケラと真実の鎖

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「―かわ?…あしかわっ」 バチン!と音がするような衝撃に襲われて周りを見渡せば、目の前には俺を怪訝そうに見る三谷。 「…大、丈夫?」 「あ…ああ」 「どうしたの?」 「いや…別に」 「本当、に?」 三谷の手が俺の手に重なる。 再び、フラッシュのようにくるくる、変わる光景―。 …突き抜けるような、青空。 (今までに見たことのないような) 滑らかな氷上の上に立つ、一人の―子供。 手に何か持っている。 …泣いて、る? (ああまた、泣いている) (何で、また一人になんてさせたんだ俺は) 「…っ!?」 気がつけば、俺は三谷の手をはらっていた。
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