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私が手を離すと…
「危ねぇっ!!!!」
と声が聞こえ
腰を捕まれる。
つまり私の今の状況は
フェンス越しのタイタニックだ。
「危ねぇな!!早くコッチ来い!!」
私を勝手に助けた男がそう言う。
「ほっといて下さい!!」
そう私が答えると
「そんな事したらお母さんとかお父さんとか悲しむだろっ!!早くコッチに来い!!」
「お母様は悲しみません。お父さんは死にました」
…すると少しの沈黙があったあと腰から手が離れ
…やっとあきらめたか
と思いきや
ガシャン…ガシャン
「よいしょっと…」
「!?!?」
なんとソイツは登って来ました…
「うぉ――こえ―――!!お前こんな所良く平然と立てるな…」
「って何来てんですかっ!」
とツッコむ☆
「来てんですかじゃないよーまったく…はい、上がるよ…」
「きゃっ…」
ちょっと待て…
私の状況を整理しよう…
私はさっきのフェンス越しのタイタニックから一変し
頭が下で
足が上…
怖いっ…
つーかスカートッ
カシャン…カシャン
トタッ
「よしっついた。」
そう言ってソイツは
私を降ろした。
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