ビックフット

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「それにしてもさ、そんなあんたを見てると入学式を思い出すよ」 「え?あはは‥あの時は本当にごめんね」 麻百合は話題を変えた 1年前の小学校の入学式で 二人は初めて出会ったのだが たまたま隣に座ったのが きっかけになったのだった 「本当にビックリしたよ!あんたバカみたいに泣いてさ―」 「いや―だって感動しちゃってぇ‥エヘヘ」 そぅ まち子は入学式で号泣し 校長の話の最中も嗚咽していた 思わず麻百合が声を掛けると 「ちょっ、ちょっと大丈夫?ハンカチないの?」 「すっすいませぇん!ハンカチもティッシュも忘れちゃって、鼻水が止まらなくって‥ヒクッ‥ヒクッ‥」 まち子は鼻水が出っぱなしだった 「これ使いなよ」 麻百合が ティッシュとハンカチを貸してくれて 「すいません!ありがとうございます!」 ここから 少しずつ仲良くなり今に至る
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