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まだ男は
マスターに詰め寄っている
「こんな糞不味いもん食えね―よ!」
「今日はですね、ヘルシーなおからハンバーグでして」
「はぁ!?なら、そうメニューに書けよ!俺は肉が食いたいんだよ!こんなもんに金は払えねぇよ!」
まち子はショックと怖いので
泣きそうになりながら見ていて
『マスターが可哀想だよ!マスター頑張って―!』
心の中で懸命に応援していた
「分かりました、お代は結構ですので‥」
「当たり前だろが!行くぞ!」
乱暴にドアを開け
男は女と帰って行く
そして帰り間際に
「こんな店、二度と来るかよ!」
と吐き捨てて出て行った
ちゃっかり
彼女の分も払わずに帰ったのだ
「はぁ――‥」
一気に
店内の緊張がほぐれた
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