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「作品を、自分の作品を読んでもらいたいから」
「うむ。その通り」
「なるほど、そうね。書き手からみたら、そういうことになるのね」
「そうです。アヤくんの意見は、読み手からの紹介文の位置。そして、マナブくんの意見は、書き手からの紹介文の意義、と言えるね」
創作は、二人の顔を交互に見て諭すように言った。文と学は、それを納得した顔で頷き聞いていた。
「紹介文は、恋愛と似ているかもしれないね」
「え、 恋愛とですか?」
「自分を知ってもらうために、どういう性格なのか、また、どんな世界に自分はいるのか、等・・・それをわかりやすく相手に伝える人もいれば、不器用になかなか伝えられない人もいる」
紹介文は――恋愛?
「例えば、好きな子をついイジメてしまうように、注目してもらおうと、読まなくていい、などと天邪鬼に言い捨てるのも、
或いは、理解してくれる、共感してくれる人だけでいい、なんて言ってしまうのも、
また、おかしな点があれば指摘してほしい、という消極的な自信のないような物言いになってしまうのも、
やはり、たどり着くのは・・・」
学は、創作の言葉に続けて、呟くように言う。
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