太陽へのプロローグ

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公園の周りには民家が立ち並んでいて 交通量も多い。 公園は小学生くらいの高さのコンクリートで出来ている壁で 覆われている。 色褪せてしまったブランコが 風が吹くだびに小さく きしむような音を立てて 2台とも不規則に踊る。 この公園にあるのはこのブランコと もう一つ 木の陰にある これもまた古びたベンチだけだった。 黒崎はゆっくりとベンチに腰掛けた。 ベンチから歩道はよく見え、また 歩道からもベンチがよく見える。 そう… あの頃も このベンチに 腰掛けてた… 風が吹いて 遠くの高校の 下校チャイムが聞こえた。 重なる あの時と…
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