天罰の果て

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翌日、俺の気持ちの傍らには麻衣は居なかった。 涙で瞼が上がらない。目も赤く充血していた。 あれから半年。 俺は特定の女さえ作らず、一晩隣にいてくれるだけの女ばかりと付き合っていた。 大崎良貴。 広告デザイン会社に入社して2年。グラフィックデザイン部アシスタントをしている。 去年麻衣と出会って、俺は本気の恋をした。 だが、やっぱり俺は男。 ちょくちょくナンパをしては浮気をしていた。 その字の通り…。浮わついた気持ちで麻衣を騙し続けた俺に天罰が下った。 本当に愛した女をないがしろにした俺への天罰…。 あの修羅場で俺は恋愛が怖くなった。 ただ寂しいのは体。 俺はやっぱり最低だ。麻衣を思う気持ちで他の女を抱く。
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