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良貴「蘭子!」
立ち上がり、背を向けた蘭子を引き止めた。
蘭子「ん?」
靨を浮かべて蘭子は振り返った。
良貴「蘭子に出会ってまたこうして会って、話せて良かった。ありがとう。」
蘭子「こちらこそ。私だけ幸せになるのは何だか気重いから、良くんも絶対幸せにならなきゃ駄目よ。」
そう言って俺の肩を叩くと、並木道をぺたぺたと歩いて帰って行った。
俺は冷えたエスプレッソを口に含んだ。
本当なら不味いはずなのに、今日はそうでもない。
…決意を実行するための勇気。
俺はケジメを付ける。
過去の自分に。
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