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俺の彼女は重い病気で余命は残りわずかだった。
そんな彼女は、ホントは苦しい筈なのに、
僕の前ではいつも明るく気丈に振る舞っていた…
ある日、
彼女は僕にこう言った。
「私の事、忘れないでね」
そう言った彼女は、
いつもの明るい顔じゃなかった…
僕は笑顔で、
「忘れないよ」
と、言った。
すると、
彼女は泣き出し、僕の腕にしがみついた。
そして、彼女は僕にこう言った。
「死にたくないよ」
明るく、気丈に振る舞っていた彼女が僕に見せた最初で最後の弱音。
僕は力強く彼女を抱きしめ、
「死なせない、絶対に死なせないよ」
と、涙まじりの鼻声で言った。
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