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初秋、と呼ぶにはやや早いころ。
小十郎は畑仕事をしていた。
いつも美味い、と言いながら嬉しそうに自分の作った野菜を食べる政宗のために今夜の夕食の為の野菜を収穫しているのである。
「おい!小十郎!」
屋敷の方から馬に乗った青年が駆けてきた。
「政宗様、何か御用でございますか?」
小十郎は立ち上がり、政宗の方へと歩みよっていった。
馬から降りると政宗はじっと小十郎を見つめた。
そして・・・
「花火が見たい。」
「は?」
突然の言葉にさすがの小十郎も聞き返した。
「花火・・・ですか?」
「YES!空に上がる花火だ。」
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