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多少(?)のワガママはいつものことだが、今回のワガママは少々大きすぎである。
今時分花火大会などなかなかやっていない。そのワガママを言っている本人もよくわかっていよう。
「・・・。」
しばしの沈黙。
政宗が何を企んでいるのか、小十郎は考えた。
一方の政宗は小十郎は絶対に否と言わないだろうと確信的な目で小十郎を見上げていた。
「・・・政宗様、今時分は何処も花火大会など行ってはいませぬぞ?」
「勿論それくらいわかってるぜ?」
悪戯な左目が対の右目を楽しげに覗き込む。
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