ⅩⅦ

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『南都は、今まで付き合った沙羅以外の女の子と、ちゅーすらしてないんだよ』 これが薫太からの情報だった。 遊んでるって噂の南都が! 「こう見えて、なっちゃん一途だもんねー♪」 薫太がニヤニヤと笑うと、南都は顔を真っ赤にさせる。 珍しい光景だ。 「お前、何言ったんだよっ?!」 「べっつにー?真実を述べただけっ♪」 ギャアギャアとやり合う2人を横目に、湊斗は呆れたように溜め息を溢した。 「ほっといて帰ろっか」 沙羅と侑希の肩を抱いて、スタスタと歩いて行く。 「あ!!湊斗のやつっ!!」 それに気付いた薫太の声が、少し離れた所から聞こえた… と、思ったら。 「行くぞ、沙羅っ」 「えっ?」 突然南都に手を引かれ、沙羅は走り出した。
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