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「やべぇ…俺もう牛乳飲めなくなってもいーや」 「意味…わかんないよっ」 「だーかーら、牛乳より大事ってことっ!」 その前に牛乳と比べないでほしいのですが。 どんだけ牛乳好きなのよっ! 腕の力を緩め、2人の間に少しだけ距離を作る南都。 色っぽい… いつものふざけた表情はどこにもなくて、その視線に心臓がより激しく動く。 再び近付く南都に応えるよう、沙羅は自然と目を閉じた。 …重なる唇。 軽く、触れるだけのキス。 「…やっと触れられた」 「え?んっ…」 一瞬離した隙に独り言のように南都から発せられた言葉。 どういう意味? なんて質問する間もなく、すぐにまた唇は塞がれた。 先ほどとは違い、想いをぶつけるように深く、深く…
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