11/22
前へ
/282ページ
次へ
ゴツンッ!! 勢いよく立ち上がり、頭をぶつけた背の一番高い彼。 「遊園地…」 女の子が苦手で、3人の中では比較的物静かな彼。 そう、湊斗だ。 目をきらきらと輝かせ、その右手は拳を握り締めている。 いわゆる、ガッツポーズというやつだ。 「千夏さん、さすがっ!!」 実は、湊斗は絶叫系の乗り物が大好きだった。 「長谷川くん…なんか意外ね」 「そうっ??」 窓の外を眺めていた湊斗は何処へ行ったのか、ニコニコと笑顔を浮かべている。 侑希はそんな湊斗の普段とは明らかに違う様子に、ぽかんと口を開けていた。 「楽しみだねっ」 …この笑顔はとてもじゃないが、女の子が苦手な様には見えないだろう。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加