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暗く長い廊下を突き進み、その先にある扉を開くと…そこは診察室だった。 「本格的だねー♪」 一番前を歩く薫太は、椅子に座る動く人形に触れた。 「うん…気味悪いわ」 侑希は苦手なのか、かなり不安そうな顔をしている。 「なぁ、ここ本当に出るらしいなー?」 南都が言った…その時。 ―ドンドンドンドンッ!!!! 「きゃあっ?!」 突然壁を激しく叩く音が聞こえ、沙羅は思わず南都に抱きついてしまった。 「やっぱ怖いんじゃん」 「なっ、南都が変な事言うからぁっ」 沙羅がぱっと南都から離れると、今度は湊斗が口を開く。 「でも、俺もその話聞いたことあるよ。ここ元々病院だし…」 「…」 沙羅と侑希は立ち止まり、顔を見合わせた。
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