21/22
前へ
/282ページ
次へ
「てゆーかさぁ…昨日なんて庭でちゅーしてるし。さっきだって見ちゃったし」 薫太はぷいっとそっぽを向く。 どうやら、かなりご立腹らしい… 「薫太…」 「南都が沙羅の事好きだったように、俺もずっと好きだったんだよ?」 南都よりも湊斗よりも… 一番長く、一番近くにいたのは自分だったのに。 赤ちゃんの頃からいつも一緒にいたのに。 「南都が他の娘と遊んでる時だって…」 …近すぎたのがいけないの? もし、南都よりも早くちゃんと想いを伝えていたら…沙羅は傍にいてくれた? 「それでも俺は…譲れない」 そう言った南都の瞳には、とても強い決意が宿っているように感じられる。 迷いのない、気持ち。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加