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「わかってるよ、そんなの」
そう、南都がどれだけ沙羅を想っているか…
そんなの痛いほどわかる。
だって、南都の一番近くにいたのは自分だから。
…だから辛いんだよ。
でも…きっと南都も同じ気持ちなんだと思う。
いつもふざけてるけど、本当は凄く優しいヤツだから。
「譲らない。欲しかったら奪ってみろよ」
不敵に笑う南都。
ほら、まただ。
「諦めろ」って言われるのがキツいってわかってるから。
だからそうやって…
「そのつもり。…ちなみに沙羅の初ちゅー、俺だから♪」
薫太も同じように笑うと、捨て台詞を残し足早にみんなの元へと戻って行く。
「なっ???!!!嘘だろ?!」
その後ろ姿に南都は悔しそうに声をあげたが…とてもスッキリした表情をしていた。
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