2/12
前へ
/282ページ
次へ
旅行から帰り、南都と付き合い出して数日。 侑希の心配をよそに、とても平和な日々が続いていた。 昼休みは屋上で昼食をとり、放課後も5人揃って下校する…相変わらずそんな感じだ。 何気無い日常、何気無い幸せ。 変わった事といえば毎朝、南都が迎えに来てくれて一緒に登校する事。 そして…… 「山下さぁ~んっ」 廊下をパタパタと騒がしく走り、駆け寄ってくる男子。 「相馬くん!」 「また会いに来ちゃいましたっ」 にこにこと満面の笑みを向ける相馬和哉。 そう、彼が頻繁に沙羅に会いに来る様になったのだ。 「おいガキ。沙羅に手出すな」 南都は沙羅の肩を自分の方へ引き寄せ、いきなり戦闘モード。 眉を潜めて威嚇している。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加