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「どうした?」 「な、なんでもっ!!!!」 先ほどまでとは違った意味での緊張感。 首をブンブン横に振る沙羅に、南都は不思議そうに首をかしげる。 「?…まぁいーや。部屋そこだから、中で待ってて」 玄関から入って二つ目の扉を指差すと、南都は1人リビングへと向かった。 …意識しちゃう。 南都はいつもと変わりないし、そういうつもりで呼んだんじゃないのに。 考えすぎ考えすぎっ。 2人きりなんて今まで何回もあったしっ! …学校で、だけれど。 あれこれ考えながらも、沙羅は指定された部屋の扉を静かに開いた。 「…きれいっ」 と言うか、何もない? ベッド、電化製品、テーブル…必要な物だけを置いている感じで、色はシルバー、黒、赤で統一されている。
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