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「南都だけじゃないよ?」 今度は、沙羅の方から南都に歩み寄っていく。 「たくさん女の子と付き合ってたみたいだし、なんか慣れてるし…」 いろんな人から聞く噂。 今まで何人の女の子と付き合ったの? …キスした? …それ以上は? 過去の事とわかっていてもやっぱり気になってしまう。 南都を好きだと思う反面、モヤモヤする感情が抑えられない。 自分の知らない南都。 「それは…」 困ったように視線を床に落とす南都の隣に座ると、沙羅はその首に唇を押し当ててキツく吸う。 「沙羅っ?!」 「あたしのものって、しるし。悪い虫が付かないよーに」 唇を離すと、そこには赤い痕が残っていた。
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