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「もう…負けず嫌いっ」 「うっせー」 沙羅はくすくすと笑う。 体に触れる南都の唇が、くすぐったいけど心地よい。 そんな南都の子供みたいに可愛いところも、意地悪なところも。 優しさも、不器用さも、全て愛しくて… 愛されてるのが嬉くて。 いつから、こんなに好きになっていたのかな? 「ねー。俺、沙羅から好きって言われたことないんだけどっ」 「そうだっけ??」 「言ってよ」 「やっ…やだ。恥ずかしい…」 「あっ!!こら、逃げんなっ」 大好き。 この幸せがこれからも… ずっとずーっと続いていくんだって。 壊れる事なんてないんだって。 …そう思ってた。
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