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「お前何かしたのか?!さっきの電話はまさかっ……」
「ご名答。あたしと付き合うって言えばよかったのに…。沙羅ちゃん今頃、男たちの餌食よ」
目が笑っていない…冗談ではない事がひしひしと伝わってくる。
「ふざけんな…っ」
南都は綾瀬の胸ぐらを掴み、怒りが溢れる心とは裏腹に…冷静に尋ねた。
「沙羅はどこにいる…?」
「さぁ………うっ」
胸ぐらを掴んだまま、綾瀬の体をドンッと思い切り壁に押し付ける。
「女だからって殴られないと思うなよ…?もう一度聞く。沙羅はどこにいる??」
いつもより数倍低い声。
これが最後の忠告…
「た…体育倉庫よ……古くて、使われてない…」
それは綾瀬にも十分伝わっていたのだろう…苦しそうに、だがハッキリと南都に居場所を告げた。
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