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「それうまそーっ!!ちょーだい」
「また宮川に呼び出されたぁ。沙羅ちゃん助けてー」
甘える南都。
「口塞ぐよ?」
「物足りなそうな顔してる」
意地悪な南都。
「それ貸して。俺、左手空いてるし」
「危なっかしくて見てらんねー」
優しい南都。
…大好きな南都。
携帯を握りしめ、沙羅は1人夜空を見上げた。
その心とは裏腹に…空を埋めつくすほどの星がキラキラと輝いている。
「何かあったのか…?」
突然背後から聞こえた声に反応し、沙羅はゆっくりとそちらに顔を向けた。
「パパ…」
仕事から帰ったばかりなのだろう。
…スーツ姿の涼が、ネクタイを外しながら悲しげに微笑んでいた。
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