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「沙羅は辛い事があると、いつもそうするだろ?」
湊斗に送ってもらい帰宅した沙羅は、部屋着に着替えてすぐにベランダへ出た。
小さい頃から、何かあるとこうして星を眺めている。
何だか、心が洗われるような気がして…
「パパには言えないか?」
「……ごめん」
言えない。
レイプされかけたなんて。
南都とだめになってしまうかも、なんて…
そんな事、言えるわけがない。
沙羅はただ黙って俯く事しか出来なかった。
「そうか…でもな、待ってるだけじゃだめだ」
涼は沙羅が握りしめる携帯を指差して言う。
「自分から動かなきゃ何も始まらないし、何も変わらないよ」
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