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「沙羅、今日お弁当?」
「うんっ。そうだよっ」
「じゃあ屋上で食べよっ♪人少ないし、天気もいいしね」
昼休みになると、沙羅と侑希はお弁当を持ち屋上へと向かう。
二年生の教室は三階なので、道のりはそう遠くないのだ。
屋上まで続く階段を上っていくと、途中で侑希は大事な事に気が付いたのか、ハッとして叫んだ。
「やばっ!あたし忘れ物したぁ~!ここ上がればすぐ屋上だから、先に行っててくれる?」
どうやら教室に忘れ物をしてしまったらしい。
「わかった。じゃあ屋上で待ってるね!」
慌てて引き返していく侑希にそう告げ、沙羅は残りの階段を1人で進んだ。
すると侑希の言葉通り、すぐに銀色の重そうな扉が目に入る。
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