ⅩⅠ

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「和哉に沙羅ちゃん襲うように仕向けたのはあたしなの♪」 「なっ??!!」 綾瀬は悪びれた様子もなく微笑んでいる。 南都の事で頭がいっぱいだった沙羅は、すっかり忘れていた… 『誰が』『何の目的』で自分を襲ったのかを。 「なんで、そんな事…」 「沙羅ちゃん助けて欲しかったら、あたしと付き合ってーって言うためよ。…失敗しちゃったけどね」 綾瀬は綺麗に巻かれた髪をくるくると指でいじりながら、言葉を続ける。 「でもね…」 「南都はあたしを選ぶわ。必ず」 今まで相手にされなかったのに、どこからそんな自信がやって来るのか… 「南都は…あなたみたいな人、好きにならない」 沙羅はハッキリと断言し、キッと綾瀬を睨み付けた。
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