ⅩⅡ

5/10
前へ
/282ページ
次へ
…様子がおかしい? いつもの南都じゃない。 沙羅は南都の発言や態度に違和感を覚えた。 だが、ここまできて引き下がるわけいかない… 「南都、昨日の放課後…」 「放課後?…あ、そうだ」 南都は何かを思い出したのか、沙羅の言葉を遮り、こちらに視線を向ける。 そして… 「相馬に襲われたんだって?」 ……南都? 今の言葉は本当に南都が発したのだろうか…沙羅は自分の耳を疑った。 「途中で湊斗が助けてくれたんだろ?」 どうして、軽々しくそんな事言うの? どうして、笑うの???? 南都は不意に立ち上がりソファーに座る沙羅に歩み寄ると、目線を合わせるようにして目の前にしゃがんだ。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加