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「な、んで…?やだよ……」
やっとの思いで絞り出した声。
沙羅がソファーから体を起こすと、溜まっていた涙が次々と頬を伝って流れた。
「飽きた。ほら、俺1人の女と長く付き合った事ないからさー」
聞きたくない…
「沙羅には…薫太や湊斗みたいな真面目な奴が合ってる」
そんな話、聞きたくないよ。
「俺なんかより…あいつらのが幸せにしてくれるんじゃん?」
「南都…」
はだけたブラウスの胸元を手で押さえ、沙羅は立ち上がる。
認めたくない。
だけど南都は自分の意思を簡単に曲げたりしないから。
受け止めなきゃ…だめなんだ。
1人の気持ちが無くなってしまった以上…
どうにもならない。
もう、戻れない。
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