side 湊斗

3/13
前へ
/282ページ
次へ
別れた…? 沙羅と、南都が…… その瞬間、湊斗は沙羅を抱き締めた。 頭では、まだ状況をはっきりと理解出来ていなかったけれど…体が勝手動いていた。 「み…な、と……」 自分の腕の中で力なく泣き続ける沙羅を… 誰にも渡したくない。 たとえそれが幼なじみでも。 「昔は…俺がよくこうしてもらってたよね」 湊斗は昔を懐かしむように話を続ける。 「いじめられるたびに、沙羅たちが助けてくれて…」 沙羅の脳裏にも内気で泣き虫だった、幼い頃の湊斗の姿が浮かんできた。 南都と薫太がいじめっこ達を追い払い、沙羅は泣いてる湊斗をいつも抱き締めながら慰める。 そんな、幼い頃の懐かしい光景…
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加