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別れた…?
沙羅と、南都が……
その瞬間、湊斗は沙羅を抱き締めた。
頭では、まだ状況をはっきりと理解出来ていなかったけれど…体が勝手動いていた。
「み…な、と……」
自分の腕の中で力なく泣き続ける沙羅を…
誰にも渡したくない。
たとえそれが幼なじみでも。
「昔は…俺がよくこうしてもらってたよね」
湊斗は昔を懐かしむように話を続ける。
「いじめられるたびに、沙羅たちが助けてくれて…」
沙羅の脳裏にも内気で泣き虫だった、幼い頃の湊斗の姿が浮かんできた。
南都と薫太がいじめっこ達を追い払い、沙羅は泣いてる湊斗をいつも抱き締めながら慰める。
そんな、幼い頃の懐かしい光景…
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