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「しーかーもっ!!二年生のミスは誰だと思うー?」
「さぁ…」
湊斗は興味無さげに答え、再び教室の扉に手をかける。
すると…
―ゴンッ!
油断した隙にまた背中を押され、扉に本日二度目の頭突きを食らわせた。
「わた…」
「沙羅ちゃんだってー!!湊斗のだーい好きなっ」
「ばっ…何言って…」
湊斗は額を押さえ、渉の方へと向き直った。
「だって、そうだろ?」
「…」
渉には話していた。
子供の頃からずっと沙羅が好きな事から…沙羅が襲われた日、キスしてしまった事まで。
全て包み隠さずに。
「奪っちゃえよ。遊び人より一位同士の湊斗のが、お似合いじゃん?」
渉は不敵な笑みを浮かべた。
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