ⅩⅦ

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「じゃーなっ♪負け犬ども」 振り返って捨て台詞を残すと、満足そうに沙羅を連れて走る南都。 「…行っちゃった」 「俺たち、負け犬…?」 残された3人は、キョトンとして顔を見合わせる。 「あははっ。俺たちは失恋組ってことか」 「なんかムカつくわね…」 そして、去っていく2人の後ろ姿を微笑ましく眺めていた。 「ねぇ、さっき薫太が言ってたこと…」 「内緒」 南都に連れて来られたのは、いつもの公園。 早速、沙羅は追求したのだが… 「いじわる…んっ」 塞がれる唇。 とろけそうに甘い感覚が、全身を駆け巡る。 …もう、過去の事なんてどっちでもいいか。 だって今は、あたしだけの南都だから。
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