1572人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
「沙羅ったらね、恋の予感に鈍感なのよっ」
「ママ?!何言って…??!!」
「なにぃっ??!!沙羅、華の16歳がそんなんでいいのかっ!!」
…また始まった。
大恋愛の末に結婚した千夏と涼は、娘の恋愛にうるさかった。
…といっても、恋愛してる様子が見られない沙羅を心配しているだけなのだが…
「よし。パパに任せなさい!!」
「はっ?!」
一通り千夏から話を聞いた涼はどんっと自分の胸を叩き、沙羅にキラキラと爽やかな笑顔を向け、自室へと消えていった。
「ちょっ…パパ??!!」
…嫌な予感。
余計な事をしてくれないといいけど。
転入初日。
慌ただしく、そして沙羅の溜め息と共に幕を閉じたのだった。
最初のコメントを投稿しよう!