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「珍しく早起きしたのに…お前が寝坊かよっ」 「へっ??」 南都が怒っている理由が分からず、沙羅は間の抜けた声を上げ、同時に首を傾げる。 寝坊して…それで、なんで南都が怒るんだろう? しかも早起きって?? 「あの、南都…」 「あーっ!もう!!いいから乗って」 沙羅があれこれ考えていると、南都は盛大な溜め息と共に自転車の後ろを指差した。 あ、もしかして… 言われるがまま後ろに座り、沙羅は両手を南都の肩に乗せる。 「よし、しゅっぱーつ!!」 それを合図に、南都は勢い良く自転車を漕ぎ出した。 目指すは学校。 自転車でなら、余裕で間に合うだろう。 「ねぇ…もしかして、ずっと待っててくれたの??」 沙羅はほっと胸を撫で下ろし、南都の機嫌を伺うように尋ねた。
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