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沙羅は渋々ながらも南都の腰に腕を回す。 肩を持つのとは違い、断然二人の距離は縮まった。 …なんかこれ、カップルみたいじゃない? 「よくできました♪」 恥ずかしさに顔を真っ赤にする沙羅とは反対に、南都は声だけで分かるくらい機嫌が良い。 きっとまた意地悪そうに笑っているのだろう。 「え…あれ水嶋先輩?」 「やだぁ!!新しい女??!!」 学校に到着すると、一緒に登校する二人を見て生徒たちが騒ぎ出した。 駐輪場に自転車を置き、校庭を並んで歩く姿はもう完全に注目の的だ。 「なんか視線が痛い…」 特に女の子のね。 だが、南都はこの状況を面白がっているようで… 「そ?なんならもっと見せ付けてやる??」 「えっ?!」 沙羅の左手に、自分の右手をギュッと重ねてきた。
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