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そんな中。
たった今校門を潜ったばかりの1人の女がいた。
「うそ…」
前を歩く沢山の生徒の中から、遅刻ばかりで朝は滅多に会えない南都の姿を発見。
珍しい出来事に、女は胸を踊らせてその背中を追い掛ける。
愛しい南都に早く会いたくて。
だが…
「っ?!」
近付くにつれ、南都の隣に見た事のない女の姿がある事に気が付いた。
「誰よ…あの女」
それも、堂々と手を繋いでいるではないか。
隣にいる女は、ナチュラルブラウンの柔らかそうな髪を靡かせて歩く。
その透き通るような白い肌、細くしなやかな身体…
後ろ姿だけでも十分に分かる。
絶対に綺麗な女だ。
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