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「ん?水嶋が遅刻しないなんて、今日は雨か?雪か?槍か?」
2人が教室に入るなり、宮川先生は目を点にしていた。
あり得ない、とでも言うかのように。
「優等生な俺が遅刻なんてするわけないじゃないですか」
ふふんっと鼻で笑う南都。
すると、宮川先生は急に真面目な顔をする。
「誰か、水嶋を保健室に連れてってやれ」
「いや…俺は正常だけど?」
南都がそう言うと額に手を当て、熱を計りだす宮川先生。
…こんな反応をさせる南都は、どれだけ遅刻魔なんだろう。
「おはよー沙羅。今日は水嶋と一緒に来たの?」
「寝坊しちゃってさー…南都いなかったら遅刻だったかも」
沙羅が苦笑いで席に着くと、侑希は何故かニヤニヤと怪しい笑みを浮かべた。
「ま、さ、かー…」
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