9/18

1572人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
「一晩一緒に過ごしちゃいました、とかっ?!」 「なっ?!ないないないっ!」 沙羅は頬を赤く染め、首をぶんぶんと横に振って否定する。 その必死な姿に侑希はクスクスと笑った。 「ほんとにぃ?まぁ気を付けなね。あいつのファン、タチ悪いからさ」 「ファン?」 「水嶋は遊び人って噂だけど…あの容姿だから。結構人気なんだよ?」 遊び人、か。 南都の昔を昔を知ってるから、なんかピンとこないけれど。 「まぁ…あたしには、女たちが勝手に騒いでるだけにしか見えないけどねー」 「なになにっ?なんの話?」 宮川先生との対決はもう終わったのか…いきなり隣から割り込んでくる南都。 「「なんでもなーいっ」」 沙羅と侑希は声を揃えて言うと、間もなく授業が始まろうとしている黒板に向き直った。
/282ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1572人が本棚に入れています
本棚に追加