1572人が本棚に入れています
本棚に追加
/282ページ
3人の間に沈黙が流れる…
南都を見つめる女、だるそうに俯く南都。
沙羅はそんな2人をただ呆然と眺めている。
「ごめーん遅くなっちゃった!」
するとそこへ、売店から一足先に侑希が戻って来た。
だが…
「…って、なんで綾瀬がここにいるわけ?」
女の存在に気が付くと、すぐに怪訝そうに顔を歪めた。
「侑希…?」
わけがわからない…
この異様な雰囲気は何なのか。
南都の女好きと呼ばれるには程遠い態度。
敵対心剥き出しの侑希。
分かるのは、この女…綾瀬が南都を好きという事くらい。
この3人の間に一体何があったのだろう…
「行くぞ」
「ちょ…っ?!」
ふいに南都に手首を掴まれ、混乱する沙羅は引き摺られるように歩き出した。
侑希と綾瀬を残して…
最初のコメントを投稿しよう!