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あれこれ考えていると、先ほど切ったばかりの携帯が再び着信を告げた。 ディスプレイには、薫太の名前が表示されている。 どうやら電話のようだ。 「もしもし?」 「あ、沙羅っ?今ひま?」 「うん。どうしたの?」 「うち来ない?母さんも会いたがってるしっ♪」 他の2人と違い、薫太とは家族ぐるみの付き合い。 沙羅は昔から、薫太の母にとても良くしてもらっていた。 「あたしも会いたい!じゃあ今から行くね?」 「待って!迎えに行く」 沙羅の家から薫太の家まで、歩いて3分程度の距離。 時刻は21時を過ぎているが、迎えに来てもらうほどではないのだが… 「1人で大丈夫だよ?」 「だーめ。大人しく待ってて!じゃあねっ♪」 そう言うと、薫太は一方的に電話を切ってしまった。
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